遠い昔の話
母は、田んぼ仕事から帰ってくると、
それから夕食の支度をする。
もう相当遅くなっている。
朝早くから、一日一杯働きずくめで帰り
夕食の支度。子供達は遊び疲れと待ちくたびれで
寝てしまっている。そんな子供達は夢の中である。
ようやく夕食が出来上がると、今度は子供達を起こし
食事をさせる。これも母にとっては一仕事である。
寝ている子供を起こすが、なかなか起きない。
起きても食事を食べない。そんな子供に無理やり
食べさせるのである。子供の食事の後で自分が
食べる。そして片付けである。
片付けが終わるころは、もう夜の10時である。
こんな生活を一年中、それも何年間もやり続けてきた
母である。
まだ、岩手にテレビもない、車もない昭和30年頃
の話であるが、母もあの頃は30数歳であった。
母に長生きして欲しい。本当に苦労して育てて頂いた事に
何にも恩返しはできないが、母を思い労わる気持ちだけは
何時も持ちつづけている。母に合掌。
及川