【#72】 ちょっと良い話

母を想う

秋風が肌に感じるようになった。
虫の声も一段と高くなった。
空の雲もウロコ雲が多くなった。

秋を感じるとともに この季節になると
母のことが せつなく胸にせまる。

小さいころ 稲刈りの季節になると
母と話をする時間がなかった

朝起きると 母も父ももう稲刈りに出ていた
子供達は 母の用意した朝食を食べ学校へ

学校から帰って稲刈りの手伝いをするが
話しながら仕事の手伝いをすると父に怒られた
だから黙って手伝うことが多かった

日中刈った稲を 干し杭にかけるのは 夜である
母と父は 夜真っ暗になって 月の灯りでやっていた。

仕事を終えて家に帰るのは 夜中の10時ごろである。

現代の夜の10時は 宵の口であるが 40年前は
夜中である。父も母も生活のために 子供達のために
働いた。少しでも子供たちに良い生活をさせたいために。

40年経った今 父母のそんな苦労を 忘れているが
今自分がこうしていられるのも こんな父母の人生が
あってである。父母の苦労と愛情が 今の私である。

秋になると 何時もこんなことを 想うのです。
親は何歳になっても 親であり 何歳になっても
私は子供なのです。

父は母ありがたきかな。神仏の前に 父母に合掌。
                      及川