【#353】 冬の歌

ゆき

1、ゆきや こんこ あられや こんこ
  ふっては ふっては ずんずん つもる
  やまも 野原も わたぼし かぶり
  かれき のこらず はながさく

2、ゆきや こんこ あられや こんこ
  ふっても ふっても まだ ふりやまぬ
  いぬは よろこび にわ かけまわる
  ねこは こたつで まるくなる。

童謡は、なぜにもこんなに心を和ますのであろうか。
純粋で、素直で優しくそして郷愁をさそう。
静かに人生を考えるときも、
激しく人生を戦うときも、
どこかでちょっと童謡を口ずさむ。
心の扉が開き、奥底にしまってあった
思い出が、怒涛のように押し寄せてくる。
遠い遠い海のかなから、
悠々の時のかなたから、
高い高い勇姿の山々から、
今まで生きてきた人生の全てが
思い出として押し寄せてくる。
童謡の中に父母あり、
童謡の中に人生あり、
童謡の中にふるさとがある。
童謡は心の玉手箱である。