【#1061】 男は女の言葉で大きくもなるし小さくもなる

NHK大河ドラマ「功名が辻」は、戦国時代にあって
常に命を懸けた戦った武将生き方と、それを支える妻(女)の生き方が
交差して見ごたえがある。一回一回の戦いが常に君主の為に
命を預けて戦う。生きて命を持ち帰る事が功名への種であった。
戦国時代は下克上。生きなければ殺されるのであるから、夫を
送り出す女達も夫の死は常に覚悟しなければならない。
そんな戦国の武将を司馬遼太郎は「功名が辻」の中でこんな事を
言っている。

「男というのは誠に単純である。女の一言で天下一になったような
 気持ちになれるし、立ち直れないほど傷つく事もある。」

「自惚れという肥料だけが 大器ある男を伸ばす道だ。
 それが武将であれ禅僧であれ、絵師であれ。
 賢い千代は、その機敏を知っていた。」
                   司馬遼太郎

「妻が陽気でなければ 夫は十分な働きはできませぬ。
 夫に叱言を言う時でも 陰気な口から言えば 夫は心がなえ
 男として気負い込みを失います。
 同じ叱言でも 陽気な心で言えば 夫の心がかえって鼓舞される
 ものです。」
                      山内一豊の妻千代