【#1266】 一通のメール

私の友人から以下のメールが届いた。今チベットで起きている
問題に対して、我々は遠い外国の問題、中国の国内問題として無関心で
いることはできない。日本政府はこの問題について一切のコメントを
していないが、中国の軍事大国化、台湾問題、尖閣諸島、海洋資源問題
など、日本に対する中国の脅威が高まっているである。

私の友人から寄せられたメールは、チベット事件から今の日本人の危機
意識の欠如や政治の不甲斐なさを案じた、憂国の情に余りある思いのも
のであった。

1951年チャイナが150万人の人民解放軍を投入して、
首都ラサをはじめチベット全土を一気に制圧した時に、
世界はこれを黙認した。
1988年発生した大規模なチベット騒乱を胡錦濤党書記が
陣頭指揮して制圧した時にも国際世論はチベットに冷たかった。

話が変わるが、天安門事件の時、人民解放軍は自国民に対して
銃の水平撃ちで大虐殺を敢行し、天安門前広場を制圧した。
この時には国際世論は硬化したが、日本は天皇陛下に訪中頂く
までの協力を率先して行い、結局世界は日本に遅れてならじと、
チャイナとの付き合いを始めた。

チャイナの政府首脳はこれらの経緯で一段と知恵をつけている。
今回も、厳重な言論統制と情報操作の下、チベットなる密室で
大虐殺を行ってチベット人を押さえつけ、チベットに平和が戻った、
ダライラマの扇動に与しなかった良心的なチベット人は取り戻された
平和を心から喜んでいる、と宣伝するだろう。
そして、世界は自分たちから遠い存在のチベットのことをやがて忘れ
るだろうことを私は今から憂っている。

チャイナはそのことを狙い、その外交力、国際政治力の総力を挙げて
各種工作を巧みに推進するものと考える。

このまま行けば、今のチベットは将来の日本であり得るという危機意識
を我々は持たなければならない。