【#1274】 江戸商人に学ぶ教育

江戸商人は店員の接客教育に厳しかったようである。
接客は商人の顧客サービスの最も基本的なものであった。そのため女性
の奉公人には特に厳しい躾をしていたようである。
例えば、娘の育て方心得4カ条なるものを江戸商人は持っていたようで
ある。

1、物事おとなしく、世智賢きこと嗜む。 
  物事に素直でおとなしく振る舞い、世の中のことを良く知り進んで
  仕事に取り組む。
2、少しにても上品なる言葉使い、身嗜をなし、仮にも下卑たる品形心
  得るべし。
  日頃から言葉使いに注意し上品な言葉使い、身の回り事については
  常に心がける事。
  決して見苦しい振る舞いや下品な行いを戒めている。
3、芸達者といはるるより、読書算用あっぱれといはるべし。
  芸達者であるよりは、読み書き算盤で人から評価される事の方が接
  客で大切であることを教育している。
4、櫛笑 衣装など不自由なりとも、親を憎むべからず。
  どんな生活が不自由や苦しくても、決して親を憎んだりしてはなら
  ない。
  江戸商人は奉公人を一人の商店の社員として厳しく人教育すると共
  に、社会人として人間としての教育もしっかりと行なっていたので
  ある。

江戸時代の商人は奉公人の娘をわが娘のよう育てたといわれる、わが娘
のように育てるには、わが娘に対する厳しさと同じように奉公人の娘も
厳しくした。箸の上げ下げから寝姿まで朝起きてから寝るまで、礼儀、
挨拶はもとより、仕事の仕方、接客、言葉使い、身嗜み、振舞いまで厳
しくされたようである。娘は上品な言葉を使い決して下品な言葉や身嗜
みをしてはならない。よく本を読み算盤で人より優れ評価されることを
良しとすべきだといっている。芸達者なことで世間の評判などは決して
ほめられることではないと戒めている。

道路に座り込み、飲食をしたたり、夜遊びが当たり前の現代の子供たち
に聞かせたい話である。いや子供たちより親に聞かせたい話だ。