【#1554】 ある経営者との会話から

創業の元一日

先日ある友人の社長と話した事である。
社長という仕事は、自分の夢や思いを実現するということでは、やり甲
斐、生きがいのあるものである。もともと創業をしようとする人は、夢
が大きく情熱的でチャレンジ精神が旺盛で行動的だ。特に創業時には夢
と希望と情熱だけが唯一の資産のようなものであって、カネなし、信用
なし、顧客なし、人もいない、何から何まで自分でやらねばならないの
だから、頼りは夢を見失わず自分の体力と精神力を信ずるのみである。
体力と精神力だけがエネルギーのもとであり行動力の源泉なのである。
この頃というのは事業に賭ける夢はあっても計画や成長戦略などという
ものはない。ただただ今日を喰うため、明日に繋げることでせいいっぱ
いであって、ゆえに徹夜仕事も平気だし、寝食をも忘れてしている事が
多い。一人二人と社員が増えても創業期というのは社長と社員の夢は共
有しているもので、社員も社長と一緒に夢と希望に向かって、一件一件
の顧客に親切に真心を込めてやっているものである。創業の精神とか、
創業の原点とかいうが、今は立派な会社も、今苦境に喘でいる会社も、
創業の精神や創業の原点はあったのだから、あの苦境の中で夢だけが光
明として情熱を燃やしたあの頃の帰り、社長とはを考えてみるのも良い
のではないかと思うのである。