私は、今から40年以上前の大学生だった頃の本を今でも手にとって見る
ときがある。赤茶けた本や、中に線がいっぱい引いてある本もある。
去年、「会計学」のレポートを書くときに、大学生だったときに使った
「ルカ・パチョリの簿記論の研究」(著者:片岡義男先生)という本を
ひも解いてレポートを書いたら、担当の教授から「良くこれを参考にし
ましたね」とコメントが頂いた。片岡教授はあの当時75歳ぐらいの先生
でした。先生の授業がとても好きでしたから先生の本を持っているので
すが、今でも書棚の一番良い場所においているんです。42年前に神田の
古本屋で買ったのですから、50年以上前の本だと思う。この本(教科
書)には、私の青春の香りが残っているだな。
また、20代半ばに夢中になって読んだ松本清張の単行本は40冊位は今で
も大事に持っている。表紙は色が薄れ、中の紙は色が茶色・・というよ
り土色と言ったほうが良いかもしれないが、文字は真っ黒ではっきりし
ている。これも40年位前の本である。この本には社会人なりたての勢い
のある自分がいる。
30代に読んだ本はビジネス書が多い。仕事に磨きをかけたい、知識を広
め深めたい、誰よりももっともっと勉強したいというときだったと思
う。ビジネス書も「営業力」や「企画力」などの本が多いし、専門書は
経営分析や管理会計の本が多くある。この頃の本にはまだまだ未熟だが
知識に貪欲な自分が写っている。
40代はもっぱら古典や歴史、政治などの本が多くなっている。何か心の
支えや、生き方の追求、先人の生きた道などを求めていたのかもしれな
い。もっともっと深い人間の生き方を求めていたのかもしれない。
50歳代は55歳から大学院に入った事もあり、専門書が多いし、専門雑誌
も読んででいる。最近は、経済学や経済理論の本も好んで読んでいる
が、なかなか面白い。社会の経済構造が良く分かるようになってきた。
古典も歴史小説も、専門書も面白く読んでいる。
私は本は捨てないから、溜まってしょうがないが、自分の相棒みたいな
ものだし、自分の人生の足跡のようでもある。
ただ読んだ片っ端から忘れて行くですね。ま~あ、だから良いんだ。
今日はもう寝ることにする。