【#1619】 韓非子から

今日東京に来る新幹線の中で「韓非子」を読んできた。
この本はもう10年以上(1998年版)も前に買ってあったが
読んでいなかった。ただ本棚に飾ってあっただけである。でも中国の
古典は何年経っても変わるものではないし、いつも新鮮である。

その一節に亡国のきざしがある。

「君主が法による政治を軽視して策略にたより、その結果、内政の混乱
 を招いて、外国の援助にすがろうとする。このようなときに、国は滅
 びる」。

 先の日本の総理のようなものである。内政の混乱を招いたと言う認識
 すらないし、国家の危機感すらない。

 「臣下の進言が気に入れば爵録を与え、仕事の成果と突合せをしな 
  い。取次ぎを特定の臣下にやらせ、外部との接触を任せてしまう。
  このようなときに、国は滅ぶ」。

調子の良い社員を登用し取り巻きとし、仕事の成果も評価せず、何もか
も任せてしまう。このような会社は何れ滅びると言っている。

なかなか含蓄のある事である。もっとも現実的なことでもある。