【#1676】 また風流

酔古堂剣掃より

「心中の事、眼中の景、意中の人」、安岡正篤先生はこの様に解説して
いる。
心にあること、眼の中にあること、心の中の人・・・・・という。人間
のあるがままの心をいう。

また、「花は半開を看 酒は微酔を欲す」・・・と。何事も完璧や自慢
より、努力の過程、奥ゆかし人がいい。酒は泥酔はだめだ。ほんのり酔
って人生を語るが良い。

「花は水影を看、竹は月影を看、美人には廉景を看る」。
この言葉もまた良い。確かに水に映った花を看るのは良い景色だ。竹林
から月を見るのはこれまた風流である。心の美しい人は簾を隔てて見る
のはがいい・・と言う事だ。

「酒は微酔で、心中を語り、竹は月影を欲す如く 美人は簾景を看
る」。が如くである。