企業はどんなリスクにも耐えられるだけの体力が必要だ。企業経営は常
に厳しい環境に置かれており経営者はその厳しさに打ち勝つために悩み
苦しむことが多いのである。松下幸之助は「悩みこそ社長の生きがい」
と言っているが、社長は悩みと苦しみの連続であり、それを乗り越える
とまた
次の悩みや苦しみがあるのである。だから何かを達成した時の満足は社
長冥利に尽きるのである。
会社はどんな大きな危機にあっても(大きな得意先の倒産や取引による
トラブル、欠陥商品のリコール)、一年は食えるだけの企業体力は常に
蓄えておかなければならない。
リスクは予期しない形である日突然やってくるものである。経営者は、
常にそれに対応できる備えと気構えを持たなければならない。
牟田学氏(日本経営合理化協会)は、事業の安定には3つの戦略が必要
であると説いている。
第一の戦略は、「お客様に繰り返し購入して頂くための「必然的に繰り
返しが起こるシステム戦略」
と言っている。繰り返し、繰り返し購入してくれる「ビジネスモデル」
が必要だという事。
第二の戦略は、「他社との比較に際し、他社を排して自社を選択頂く為
の「売りものへの執着戦略。
自社商品(サービス)の絶対的強みを持つことが必要。これは価格だけ
ではなく、商品、サービス、技術、品質、社員の姿勢など、他社にない
自社の独自性や理念性に執着する事である。
第三の戦略、「お客様に好かれ、可愛がって頂くための「お客様第一と
いう思想の徹底戦略」。お客様との信頼関係を築くこそが事業安定の重
要な戦略である。また、仕入れ先や取引先などとの信頼関係があってこ
そ、お客様との信頼関係が築けるものである。
松下幸之助は、お客様に良い商品を提供できるのは、仕入れ先、取引様
が良い部品やサービスを作ってくれるからだと云っている。「利は元に
あり」というが、これは商品やサービスを安く仕入れるというのではな
く、信頼できる取引先から信頼できる商品、サービスを安定して仕入れ
ること
で、それによってお客様に、良い商品、サービスが提供できるという事
だと思っている。そこに「安定した利」を得ることができるといえる。
牟田学氏の「事業安定戦略」もこの事を教えてくれていると思う。