【#2312】 今日の本棚から・・

長谷部恭男先生はその著書「法とは何か」の序章で、サンテグジュペリ
の「星の王子様」の一節からこんなことを言っている。

王子さまは自分の星を出て、広い世界の中を知ると、同じぐらい
美しいバラが数限りなく存在することに気づいて、悲しくなってしまう
場面があります。自分が一生懸命になっていたことは何だったんだろう
と思ったのでしょう。世界で一番美しい、特別な花だと思っていたの
に、ただのバラに気づいたのです。王子様この人生の危機を、キツネの
助言で解決します。・・・キツネは王子様に特別な関係を気づく事の大
切さを教えたのです・・・・。

王子さまは、自分がバラが大切なのは、それが美しいせいだけではない
ことに気づきます。他の多くのバラと美しさの点では違いはなくても、
そのバラと過ごした日々の記憶は、やはり特別な、大切なものなので
す。

長谷部先生は、この話から「人間は何か(誰か)との間に親密な関係
(信頼関係)を築くことで、自分だけの大切なものを手に入れることが
できるのです・といっています。そしてその親密な関係(信頼関係)は
その相手に価値がある事が大事なのだと。

信頼関係は、自分が信頼に値する価値があり、相手にも信頼できる価値
がなければならないのだと。

国と国民の関係もまた同じであると・・・。法とは国と自分の価値を共
有させるものでなければとも・・・