【#2640】 今日の本棚から

今日本全体が、世界全体が「新型コロナウイルス渦」という逆境になかにある。特に経
営者にとって嘗て経験したことのない、経済が止まるとう未曾有の状態におかれてい
る。景気が悪いときの経営悪化は、経営者の知恵や手腕、そして社員の頑張りで乗りき
ることができたが、この度の「新型コロナウイルス渦」は、一人経営者の知恵や頑張り
ではどうすることもできない状況下におかれている。社会全体の経済の歯車が突然止ま
ってしまったのでだから。

「経営は生き物」だと言われるが、生き物ということは、病気にもなるし事故にも合
う。頓死するときもあれば長期入院の病死もある。事故死だってある。コロナ渦でない
時でも経営は順風満帆の毎日ではない。むしろ毎日が病気や事故や嵐や災難を予期しな
がら、その不安と新たな事業展開への挑戦の両方に心血を注がなければならない。それ
が経営者の仕事でもある。「経営は終わりのないマラソ」であり戦いでもある。

「菜根譚」に、「逆境このなかで自らを鍛える」という言葉ある

  逆境におかれているときは、身の回りは全て良薬ばかり、心も行動も知ら
  まに磨かれる。安楽な状態もとでは、鋭い武器に囲まれているようなもの。
  肉を切られ、骨を刻まれながら、それには気づかない・・。

いま多くの経営者は、肉を切られ骨を刻まれる逆境のなかにいる。このような環境のな
かで一番大事なことは、まずこの環境に挫けない事、いじけない事が一番である。
そして、どんな逆境のなかにも、心を強く持ち次の一手を確実に進めることだと思いま
すね。国の支援は必ず打ちきりの時が来るし、無利息の借金も何れは返済はしなければ
ならない。いま経営者に求められるのは、この状況下をいち早く抜け出す強い精神力
と、いままで培ってきた経験と知恵の発揮と、コロナ後を読む先見力である。本物の経
営者が生き残れる時代になります。

コロナ後の社会は一変するはずです。社会構造も働き方も、企業の仕組み、我々の生活
も、そしてグローバル化も多く変わります。テレワークは常態化になりますし、社員も
ネットワークで管理される事になります。中小企業のIT化は急速に進むし、システムの
企業間連携もより大きく進化していく事は確かです。そのうち事務所が無人の会社も出
てくると思います。

今日はこれで終了とする