【#2790】 大きな堪忍袋

会社経営をして35年になりますが、これで満足という事はない。いつも将来への
夢と目標への挑戦意欲を燃やしながら、それとは裏腹にそれに対する不安と心配
のを合わせ持っての35年でしたね。これが経営というのかもしれない。

苦難困難は当たり前の事だが、順調な時は順調なりのぼんやりとした不安がある
ものだ。苦難困難の時は、もういやだと苦悩しながらも、それを乗り越えようと
するガムシャラな力が湧くものだ。そんな事の連続が経営なのかもしれないな。
経営者とはストレスの塊を背おっているようなものだ。

  「成らぬ堪忍するが堪忍」というが、経営は「堪忍できないよう
   な堪忍をするのが本当の堪忍」であり、それが経営者の仕事だ。

先日、友人の経営者が「今日は本当に頭にきたよ、俺のいう事が全然社員はわか
っていない・・・」と熱く語り、「我慢も限界だよ」と言うから、「成らぬ堪
忍・・・」の話をしてして、「堪忍袋の緒はそう簡単に切れてはいけないよ」と
話しながら、いつしか心が収っていた。ものごとは「成らぬ中が楽しみ」という
が、だから努力するのですね。堪忍袋の大きさは度量の大きさでもある。

今日はこれで終了とする。