本当に久しぶりに高橋克彦の「火怨」を読んでいる。二巻もので一巻
500ページぐらいの長編ですが、なかなか面白い。20年ぐらい前に一回読
んでいますので今回で二回目です。
八世紀の胆沢(今の奥州市)を舞台にした、蝦夷と陸奥の国で採れる黄
金を求めて蝦夷を征伐する朝廷軍との戦いの物語です。その朝廷軍と戦
う蝦夷の若きリーダー・阿弖流為の遊撃戦の戦いです。
4万とも五万ともいわれる朝廷軍と、四千か五千の阿弖流為をリーダー
とする蝦夷軍の、自分たちの土地と民を守る熱き想いです。
強い団結力で朝廷軍を追い散らす場面は涙が出るほど感動しました。
古代東北にこんな文化をもって民と若き英雄がいて、自分たちの兵数よ
り10倍も誇る朝廷軍と戦い、自分たちの民の生活を守ろうとする
。なんとも凄いし誇らしい・・・。
私はこの小説を阿弖流為と母礼の英雄伝としての小説としての面白さよ
り、経営戦略論、またマーケティング戦略論しての側面からも面白いと
思っている。
1990年代にもてはやされたマーケッティング論「ランチェスターの法
則」論である。「小が大に勝つ戦略論」と言われたし「弱者の法則、強
者の法則」「一点集中の法則」などランチェスターの法則は、「弱者が
どのようにして市場で勝つかの理論」です。
このランチェスターの法則は、イギリスのF・Wランチェスターによって
編み出されたものです。この法則はたびたび戦争で戦略を編み出すため
に使われてきたもの。
八世紀の東北の英雄、阿弖流為と母礼はこのランチェスター戦略と同じ
思考、戦略・戦法を編み出していたとは。そして朝廷軍(大)と蝦夷
(小)の戦いにおいて連勝したのでした。
最後は朝廷軍の征夷大将軍坂上田村麻呂によって滅ぼされるが、敵将坂
上田村麻呂がこの英雄たちを讃えたとの話は涙のでるものです。
私はこのランチェスター戦略を、新しい事業「漆プロジェクト」で活用
したいと思っている。「小が大に勝つ戦略」です。
「アテルイ」はこれから後半です。楽しみである。
今日はこれで終了とする