【#3235】言葉の力

昨年は企業倒産が多い年であったといわれる。その原因はいろいろあると言われております。物価高騰による製造、流通、人件費のアップによるコストアップや、売り上げ不振、円安による輸入仕入れ価格の高騰、輸送コストの急騰や人材不足などが言われます。いずれにしろ経営を取り巻く環境は厳しい。経営者はいつもこの厳しい環境と闘って生き延びなければならいですね。経営者にとっていつの時代も「経営とは厳しさとの戦い」ですね。

漢詩に「前者の覆るは後者の戒め」という言葉があります。。買誼が文帝に述べた言葉の中から。買誼は秦の始皇帝の滅亡をこの言葉を引用して文帝に述べたという。買誼は、漢代の前の秦を「前車」に例えて、秦が僅か二代で滅亡したのは秦の始皇帝による強権、悪政の無理が祟ったからであり、よって前車のひっくり返えったのを教訓にして政治にあたれば、民衆は安心して政治を安泰すると申した。文帝は秦の失敗に学び、民衆の声を聴き自ら倹約を旨とした政治にあたり、治績を上げた名君と所為された」という話です。

「前車のひっくり返るを見たらその二の舞むな」という歴史の教訓ですね。私なども、他人の失敗に自分はそんなドジはしないとか、こうすれば良かったのにと批評批判はするが、それを自らの教訓や戒めにしていないですね。反省です。成功事例に学ぶことも大事だが、先人の失敗体験を学ぶことがより有益であると思う。失敗には失敗した人たちの共通した原因があるからです。「殷鑑遠からず夏后の世にあり」という言葉もある。人生の戒めにしたい言葉ですね。

われわれが普段用いる「諺」の中には、は中国古典は2600年前の昔からある言葉も多い。先哲、先人、賢人の「普遍の知恵」がいっぱいありますね。日頃の生活や人生に勇気や指針を与える事も、経営においては決断を迫られる経営判断や、困難や苦難のを乗り越える知恵や勇気を与えてくれる言葉が多くありますね。そして人生とは何かという永遠のテーマの解答も、この「諺や」「格言」「言葉」「歴史の舞台、ドラマ」の中にあります。