中国の古典のエキスである格言や諺はなかなか味わいがあるものです。 歴史小説や日本人の精神性を主題にした本、先人たちの人生を書いた人物書など、人生を語ったものや生き方の中での戒め、日々の生活の道筋を説いたもの等我々の人生に大きな影響を与えてくれるものが多くあります。時には人生の生き方を説いてくれるし、またある時は処世術や事業の勘所、ビジネスマンの精神性などを教えてくれる。今日企業の不祥事が多いが経営者がやってはいけない事や、企業倫理や経営者の人身掌握術などさまざまな事を語りかけてくれます。
中国古典に出てくる格言や諺は難解なように思われますが、誰にでも分かるように平易な口語体で書かれ解り易く解説もされています。だから私のような者が読んでも理解できるのです。いろいろな本を読んでいると心に残る言葉や感動する言葉に出会うものです。またハッと目の覚める言葉や心の底から抉られるような言葉に頭を打たれることもあります。私は「菜根譚」を愛読書にしています。遥か遠く中国の歴史の舞台を生きた人達が戦い、語り、生きた中に現代に生きる我々に通ずるエキスがこの本にあります。数千年から数百年前まで書かれたものまでありますが、どれをとっても現代に通ずる知識と知恵、人間の根源的な生き方がある。
事業で困難にぶつかった時はそれを解決する教えがあり、これから新しい事業に挑戦しようとするときは知恵やエネルギーを与えてくれる。人生の苦労を背負った時にはそれを乗り越える勇気をくれたりするのです。家庭でのいざこざや対人関係のトラブルにあった時には、静かに解決する方法を教えてくれるものですし、自分が過信慢心のときは自らを戒められる。
「良書に出会うは良き師に出会うが如し」といわれますが、偉人や先人たちは「座右の書」や「座右の言葉」などをもち、常に自分の側に置いて愛読したといわれます。そしてその「座右の書」の言葉がその人に知恵や勇気、エネルギーを与え大きく導き大成を成し遂げさせたといえるのではないでしょうか。良書は人生を豊かにする先哲、先人からの言葉が宿っている「言魂」といえます。われわれは尊敬する人や畏敬の対象とする人のお話や言葉を素直に受け入れられるものです。その言葉に触れるだけで身震いするほど感激や感動を得られ、心が素直になり、なんのわだかまりもなく行動に移せるのだと思うのです。言葉とは不思議なものです。心に響く格言、諺、言葉、書で出会うことで自分が磨かれ、人生がより豊かになる、事業の成長に導かれるのではないかと思うのです。