【#1307】 中小企業の経営改革

中小企業の経営改革

改善と改革を混同して考え経営者が多いが、改善と改革は似て非なるも
のがある。改善も改革も現状のあり方を変えるということでは同じであ
るが、改善は現状は肯定しつつも部分を変更したり、現状の修正を行う
ことを言うのであるのに対して、改革は現状を根本から変るの事にあ
る。現状を否定しこうあるべきだという方向に変えることである。アメ
リカの経済学者のジョン・P・コッター博士の論文に「変革とは今のあ
り方を根本から変えること」といっているが、まさに企業改革・企業変
革とは現状を否定し、未来から今を変えることであると思うのである。

企業を改革させるとき大企業と言わず中堅・中小企業といわず、ます最
初にやらねばならない改革は、経営者の自身の変革が必要である。経営
者が会社の現状がこれではいけないと云う事に気づき、未来を展望し会
社がどうあるべきかを描くことで、企業のあるべき姿を描かれ、その描
いたあるべき姿に変わっていくことが改革なのである。経営者が自らの
会社の現状認識、問題の抽出を出来ずして将来を展望はできないし、現
状の問題を解決し、将来に向かって窮状から脱出することは出来ない。

改革は、企業のあるべき姿を描くことから始めなければならない。ある
べき姿を描き、そのためには、今何が問題であるかを社員と共に考える
ことである。ここで一番大事なことは現状の問題を社員と共に考えるこ
とである。経営者一人では自社の抱える問題を考え抽出することは出来
ない。なぜなら経営の問題は現業の中にあるからである。経営の非効率
や無駄は現業の中に存在し、それの日々行っているのは社員達であるか
らである。だから会社が抱える真の問題は社員たちが一番知っているの
であるが、社員たちはそれを言おうとはしないだけである。この会社が
抱える真の問題を社員から引き出すことが、改革の第一歩といえる。

改革に当たって必ず起きる問題は、反対という抵抗である。改革には抵
抗はつき物である。社員たちは会社の真の問題は何かを知っているし改
革すれば会社良くなること知っている。しかし反対するのである。それ
は自分のやっていることが無くなることの恐怖である。また改革の必要
性はわかっているし、改革しなければ会社は将来とも発展しないことも
知っている。しかし自分の仕事が無くなる事は、会社における自分の存
在がなくなることを意味し自己否定しなければならなくなる。だから社
員は改革が始まることに危機感と恐怖感を募らせるのである。これが彼
らが改革を反対する大きな理由なのである。しかし彼らはそのことは決
して口にはしない。ただ改革の必要性のない事と、コンサルタントの費
用をかけることがいかに無意味であるかを主張するのである。これがジ
ョン・P・コッターのいう「チェンジモンスター」なのである。このチ
ェンジモンスターが企業の改革を遅らせ、時には企業を危機追い込むこ
とさせあるのである。かつての労働組合などもこのチェンジモンスター
の部類に入る。経営者はこのチェンジモンスターをいかに仲間に入れて
改革に巻き込むかで、企業の変革の成否は決まると言っても過言ではな
い。⇒次回に続く