【#2344】 歴史というもの

司馬遼太郎は「人間というもの」の中で、「技術大国ニッポン」の走り
を次のように語っている。

 徳川幕府は、兵器ばかりではなく、ノミやカンナ、駕籠などの乗り物
 に至るまでありとあらゆる道具の様式を凍結し、「新奇なもの」は 
 ゆるさず、諸道具の開発は国家に対する最大の罪悪とし禁じ、それに
 よって徳川体制を守ろうとした。その禁が、ペルー来航以、・・・・
 やがてこの民族の民族的好奇心が爆発的な膨張をみせるに至ったの 
 が、幕末である。・・・

今日の物づくり日本、技術大国日本も、江戸時代には「発明や新しいも
のを作る事も御法度だった。その日本も黒船来航で鎖国から開国へとな
り、国際化へと走る。国内的でも西洋の文明を積極的に導入し真似をし
て、そして模倣品を作り、やがて自分たちの独自の物づくりへと歩んで
きた・・・

歴史というものは面白いものだ・・・